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車のボディコーティングで愛車を輝かせ続ける!種類・費用・選び方からDIY、メンテナンスまでプロが徹底解説

目次

はじめに:なぜ今、車のボディコーティングが必要なのか?

新車を購入した時の、あの心ときめくような輝き。いつまでも、この美しさを維持したいと誰もが願うはずです。しかし、車は常に過酷な環境に晒されています。紫外線、酸性雨、鳥のフン、鉄粉、花粉、黄砂…。これらは車の塗装を傷め、艶を奪い、頑固な汚れとして固着する原因となります。

洗車をしても、すぐに汚れてしまう」
「昔のような艶がなくなってきた」
「細かい洗車傷が気になる」

そんなお悩みをお持ちではないでしょうか?

その解決策として、今や常識となりつつあるのが「車のボディコーティング」です。

ボディコーティングは、単に車をピカピカに見せるためだけのものではありません。車の塗装面に強固な保護被膜を形成し、様々な外的要因から愛車を長期間守り抜くための、いわば「透明な鎧」です。

この記事では、ボディコーティングの基礎知識から、プロが使用する専門的な種類、自分に合ったコーティングの選び方、プロに任せるべきかDIYで挑戦すべきか、そしてコーティング後の正しいメンテナンス方法まで、あらゆる疑問にお答えする「完全ガイド」として、徹底的に解説していきます。

この記事を最後までお読みいただければ、あなたはボディコーティングのエキスパートとなり、愛車を最高のコンディションで輝かせ続けるための知識と自信を手に入れることができるでしょう。

第1章:ボディコーティングの基本|ワックスとの違いと絶大な5つのメリット

まずは「ボディコーティングとは何か?」という基本から理解を深めていきましょう。

ボディコーティングとは?塗装を守る「透明な鎧」

車のボディコーティングとは、車の塗装面の最も上層にある「クリア層」の上に、ガラス成分や樹脂、セラミックなどを含んだコーティング剤を塗布し、硬化させることで保護被膜を形成する技術のことです。

この被膜が、塗装面を直接ダメージに晒すことなく、代わりに汚れや紫外線、小傷などを受け止めます。まさに、塗装を守るための「透明な鎧」と言えるでしょう。被膜の硬さや厚み、成分によって、その性能や持続期間は大きく異なります。

昔ながらの「ワックス」との決定的な違い

「車を綺麗にするならワックスじゃないの?」と思われる方もいるかもしれません。ワックスも塗装を保護し、艶を出すという点では同じ目的ですが、コーティングとは根本的な原理と性能が異なります。

項目ボディコーティングワックス
主成分ガラス、セラミック、樹脂(ポリマー)など油脂、ロウ(カルナバ蝋など)
結合方法塗装と化学的に結合し、硬い被膜を形成塗装の上に油膜として乗っている状態
持続期間1年~5年以上(種類による)1ヶ月~3ヶ月程度
保護性能非常に高い(耐傷性、耐薬品性、耐紫外線)限定的(熱に弱く、酸化しやすい)
艶の種類硬質で透明感のある深い艶しっとりとした濡れたような艶
施工の手間専門的な知識と技術が必要(特に下地処理)比較的簡単でDIY向き
費用高価(数万円~数十万円)安価(数千円)

簡単に言えば、ワックスは「化粧」、コーティングは「肌質改善+日焼け止め」のようなものです。ワックスは手軽に艶を出せますが、雨や洗車で簡単に流れ落ちてしまいます。一方、コーティングは塗装と強力に結合するため、長期間にわたって愛車を保護し続けることができるのです。

プロが語る!ボディコーティングで得られる5つの絶大なメリット

では、具体的にボディコーティングを施工すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは代表的な5つのメリットをご紹介します。

コーティング被膜は、塗装面を平滑にし、光の反射を整える効果があります。これにより、新車以上の濡れたような深い艶や、ガラス特有のシャープな輝きが生まれます。特に、プロによる丁寧な下地処理(磨き)を経て施工されたコーティングは、車の塗装が本来持つ美しさを最大限に引き出します。

コーティング被膜の表面は非常に滑らかで、汚れが固着しにくくなります。ホコリや泥はもちろん、油性の汚れやピッチ・タールなども簡単に洗い流せるようになります。雨が降った後も、ボディに汚れが残りにくく、綺麗な状態を長くキキープできるのが大きな魅力です。

メリット2の防汚性能により、日々の洗車が劇的に楽になります。ほとんどの汚れは水洗いだけでスッと流れ落ち、シャンプー洗車をする際もゴシゴシ擦る必要がありません。洗車時間の短縮はもちろん、洗車による傷(スクラッチ傷)がつくリスクも大幅に軽減できます。

車の塗装は、人間のお肌と同じように紫外線が大敵です。長期間紫外線を浴び続けると、色褪せや塗装の劣化を引き起こします。また、工場煤煙などを含んだ酸性雨は、塗装を陥没させる「クレーター」の原因になります。コーティング被膜は、これらの有害物質が直接塗装面に触れるのを防ぐ盾となり、塗装の劣化を長期間にわたって防ぎます。

車を将来手放す際の査定額(リセールバリュー)は、車の状態に大きく左右されます。中でも外装の美しさは非常に重要な査定ポイントです。コーティングによって塗装が保護され、艶や輝きが維持された車は、同年代・同車種の車と比較して高い査定額がつく可能性が高まります。数万円から数十万円のコーティング費用は、将来の資産価値を守るための「投資」と考えることもできるのです。

第2章:【種類別】徹底比較!あなたに最適なボディコーティングはどれ?

ボディコーティングには様々な種類があり、それぞれに特徴があります。ここでは主要なコーティングの種類を解説し、あなたのカーライフに最適なものを見つけるお手伝いをします。

ガラスコーティング【現在の主流】

現在、プロ施工の主流となっているのがガラスコーティングです。主成分であるシロキサンなどが空気中の水分と化学反応を起こし、硬質で透明なガラス質の被膜を形成します。

  • ・メリット
    • 非常に硬い被膜で、洗車傷などがつきにくい。
    • 持続期間が3年~5年と長い。
    • 透明感のあるシャープで深い艶が出る。
    • 耐熱性、耐薬品性、耐紫外線性能に優れる。

  • ・デメリット
    • 施工費用が高額(軽自動車で5万円~)。
    • 完全硬化までに時間がかかる。
    • 無機質のため、水道水などに含まれるミネラル分が固着しやすく、雨染み(イオンデポジット)になりやすい性質がある(特に対策されていない場合)。

  • ・こんな方におすすめ
    • 長期間、新車のような輝きを維持したい方。
    • 洗車傷を極力つけたくない方。
    • 一度の施工で長く効果を持続させたい方。

ガラス系コーティング【ガラスコーティングとの違い】

ガラスコーティングに似た名前ですが、成分や構造が異なります。ガラス繊維に加えて、ポリマー(樹脂)などの有機物を含んでいるのが特徴です。DIY用のコーティング剤の多くがこのタイプです。

  • ・メリット
    • ガラスコーティングに比べて安価。
    • DIYでも比較的施工しやすい製品が多い。
    • 艶出し効果や撥水効果が高いものが多い。

  • ・デメリット
    • 持続期間が6ヶ月~1年程度と短い。
    • 被膜の硬度や保護性能はガラスコーティングに劣る。
    • 有機物を含むため、経年で劣化しやすい。

  • ・こんな方におすすめ
    • まずは手軽にコーティングを試してみたい方。
    • コストを抑えたい方。
    • 自分で定期的にメンテナンスするのが好きな方。

【Point】ガラスコーティングとガラス系コーティングの違い
一番の違いは「有機物を含むか否か」です。本物のガラスコーティングは無機質のガラス被膜を形成し、非常に高い耐久性を誇ります。一方、ガラス系コーティングは有機物(ポリマーなど)でガラス成分を繋ぎ止めているため、その有機物が劣化すると効果が薄れてしまいます。

セラミックコーティング【最高峰の性能】

ガラスコーティングをさらに進化させた、現在の最高峰に位置するコーティングです。窒素や炭素の化合物を主成分とし、ガラスコーティングを遥かに凌ぐ膜厚と硬度、そして多層構造による圧倒的な保護性能を誇ります。

  • ・メリット
    • 圧倒的な膜厚による、重厚で深みのある艶。
    • 非常に高い耐傷性能。
    • 耐薬品性に極めて優れ、酸性雨や鳥フンなどにも強い。
    • 自己修復機能(熱を加えると浅い傷が消える)を持つ製品もある。

  • ・デメリット
    • 施工費用が非常に高額(20万円~)。
    • 施工に高度な技術と専用設備が必要で、対応できる店舗が限られる。

  • ・こんな方におすすめ
    • 最高の性能と輝きを求める方。
    • 傷や汚れから徹底的に愛車を守りたい方。
    • 高級車やスーパーカーのオーナー。

ポリマーコーティング(樹脂系)【手軽さが魅力】

フッ素やシリコンといった高分子重合体(ポリマー)を主成分とするコーティングです。ガラスコーティングが登場する前の主流でした。

  • ・メリット
    • 施工費用が比較的安価(1万円~)。
    • 施工時間が短い。
    • ワックスに近い、しっとりとした艶が出る。

  • ・デメリット
    • 持続期間が3ヶ月~6ヶ月と短い。
    • 熱や紫外線に弱く、劣化しやすい。
    • 被膜が柔らかいため、傷つきやすい。

  • ・こんな方におすすめ
    • とにかく安くコーティングをしたい方。
    • 定期的に(数ヶ月に一度)施工するのが苦にならない方。

ワックス(油脂系)【伝統的な艶出し】

カルナバ蝋などの天然成分を主成分とする、最も古典的な艶出し剤です。塗装面に油の膜を張ることで、濡れたような独特の艶を生み出します。

  • ・メリット
    • 非常に安価で手に入りやすい。
    • DIYで最も手軽に施工できる。
    • 独特の深みと濡れたような艶は根強いファンも多い。

  • ・デメリット
    • 持続期間が1ヶ月程度と極端に短い。
    • 熱に弱く、夏場は溶け出して汚れを吸着しやすい。
    • 酸化して水垢の原因になることがある。

  • ・こんな方におすすめ
    • 洗車のたびに艶出しを楽しみたい方。
    • クラシックカーなど、塗装に合わせた艶を求める方。

主要コーティング性能比較一覧表

種類持続期間費用相場(プロ施工)艶・光沢耐傷性防汚性
セラミック5年以上20万円~★★★★★★★★★★★★★★★
ガラス3~5年5万円~15万円★★★★★★★★★☆★★★★☆
ガラス系6ヶ月~1年2万円~5万円★★★☆☆★★☆☆☆★★★☆☆
ポリマー3~6ヶ月1万円~3万円★★★☆☆★☆☆☆☆★★☆☆☆
ワックス~1ヶ月★★★★☆☆☆☆☆☆★☆☆☆☆

第3章:失敗しない!ボディコーティングの選び方5つのポイント

数あるコーティングの中から、自分に最適なものを選ぶにはどうすれば良いのでしょうか。ここでは、5つの重要なポイントをご紹介します。

【駐車環境】で選ぶ(屋内駐車 vs 屋外駐車)

  • ・屋外駐車(青空駐車)の方
    雨、紫外線、鳥のフン、花粉、黄砂など、最も過酷な環境です。そのため、保護性能と耐久性が最も高いガラスコーティングやセラミックコーティングがおすすめです。特に、雨染みができにくい「親水タイプ」や「滑水タイプ」のコーティングを選ぶと、綺麗な状態を維持しやすくなります。

  • ・屋内駐車(ガレージ、カーポート)の方
    比較的塗装には優しい環境ですが、ホコリや湿気からは逃れられません。艶や美観を重視し、撥水タイプのガラスコーティングで輝きを楽しむのも良いでしょう。もちろん、より高い保護性能を求めてセラミックコーティングを選ぶのも最適です。

【ボディカラー】で選ぶ(濃色車 vs 淡色車)

  • ・濃色車(黒、紺、濃灰など)
    洗車傷や雨染みが非常に目立ちやすいカラーです。被膜が硬く、耐傷性に優れたガラスコーティングやセラミックコーティングが必須と言えます。また、雨染みを防ぐために親水・滑水タイプがおすすめです。艶も際立つため、コーティングの効果を最も実感できるでしょう。

  • ・淡色車(白、シルバー、パールなど)
    傷は目立ちにくいですが、水垢やピッチ・タールなどの黒い汚れが目立ちます。防汚性に優れたコーティングを選ぶと、洗車の手間が格段に減ります。艶が出にくい色と言われますが、ガラスコーティングを施工することで、透明感のある輝きをプラスすることができます。

【求める性能】で選ぶ(撥水・親水・滑水の違い)

コーティングには、水の弾き方によって3つのタイプがあります。これは見た目の好みだけでなく、メンテナンス性にも関わる重要な要素です。

  • ・撥水タイプ
    水を玉のように弾くタイプ。水滴がコロコロと転がり落ちる様子は見ていて気持ちが良く、コーティング効果を最も実感しやすいです。しかし、水玉がレンズの役割をして太陽光を集め、雨染み(イオンデポジット)の原因になりやすいというデメリットもあります。こまめに洗車ができる方に向いています。

  • ・親水タイプ
    水が玉にならず、ボディに馴染むように膜状になって引いていくタイプ。水滴が残りにくいため、雨染みが最もつきにくいのが特徴です。艶は撥水タイプに比べると落ち着いて見えます。屋外駐車で、なかなか洗車ができない方におすすめです。

  • ・滑水(かっすい)タイプ
    撥水と親水の中間的な性能。大きな水滴の塊となり、滑り落ちるように排水されます。水滴がボディに留まりにくいため、撥水性の気持ちよさと、雨染みのつきにくさを両立しています。近年、非常に人気が高まっているタイプです。

【予算と持続期間】で選ぶ

コーティングは初期費用だけでなく、持続期間も考慮したトータルコストで考えることが重要です。

例えば、

  • ・A:1年持続のガラス系コーティング(3万円)を5年間繰り返す → 合計15万円
  • ・B:5年持続のガラスコーティング(10万円)を1回施工する → 合計10万円

この場合、初期費用はBの方が高いですが、5年間のトータルコストと施工の手間を考えると、Bの方が優れていると言えます。ご自身の予算と、どれくらいの期間、効果を持続させたいかを天秤にかけて選びましょう。

【日頃のメンテナンス】で選ぶ

「コーティングをすれば洗車しなくていい」というのは大きな間違いです。

  • ・こまめに洗車をするのが好きな方
    → 撥水タイプを選び、水弾きを楽しみながら美観を維持するのがおすすめです。

  • ・洗車はできるだけ楽に済ませたい、頻繁にはできない方
    → 汚れが固着しにくく、雨染みになりにくい親水・滑水タイプがおすすめです。

ご自身のライフスタイルや、車にどれだけ手間をかけられるかを考えて選ぶことも、後悔しないための大切なポイントです。

第4章:プロ施工 vs DIY|メリット・デメリットと使用感を徹底比較

コーティングをする際、プロに依頼するか、自分でDIYするかは大きな悩みどころです。それぞれのメリット・デメリットを正しく理解し、自分に合った方法を選びましょう。

プロに依頼するメリット・デメリット

プロに依頼する最大のメリットは、仕上がりのクオリティです。特に重要なのが「下地処理」です。プロは専用の照明や道具を使い、塗装面の鉄粉、水垢、油膜を完全に除去し、ポリッシャーという機械でミクロン単位の傷を磨き上げ、塗装面を完全に平滑な状態にします。この完璧な下地があってこそ、コーティング剤は本来の性能を100%発揮し、ムラなく美しく定着するのです。
また、プロが使用するコーティング剤は高濃度で高性能なものが多く、耐久性も市販品とは比較になりません。施工環境(温度・湿度管理されたブース)やアフターフォロー、保証制度が整っているのも安心です。

最大のデメリットはやはり費用です。車種やコーティングの種類、下地処理の内容にもよりますが、数万円から数十万円の費用がかかります。また、下地処理からコーティングの塗布、硬化まで含めると、通常2日~数日間の施工期間が必要となり、その間は車を預けることになります。

  1. 施工環境の確認:専用の密閉された施工ブースや、特殊な照明設備があるか。

  2. 施工実績の確認:ホームページやSNSで、多くの施工実績写真が公開されているか。

  3. カウンセリングの丁寧さ:車の状態や保管環境、オーナーの要望を丁寧にヒアリングし、最適なコーティングを提案してくれるか。

  4. 明確な料金体系:下地処理の料金(磨きのレベル)や、オプション料金が明確に提示されているか。

  5. アフターフォローと保証:施工後のメンテナンス方法の説明や、定期メンテナンス、保証制度が充実しているか。

自分でDIYするメリット・デメリット

DIYの最大のメリットは、圧倒的なコストパフォーマンスです。数千円から1万円程度のコーティング剤を購入すれば、自分で施工が可能です。自分の好きなタイミングで、愛着を持って作業できるのも魅力の一つです。

DIYで最も懸念されるのが失敗のリスクです。特に下地処理が不十分なままコーティングをすると、汚れや傷を被膜の下に閉じ込めてしまい、取り返しのつかないことになります。また、コーティング剤を均一に塗布・拭き取るのは意外と難しく、拭き残しによるムラが発生しやすいです。炎天下や風の強い日の作業も、ムラの原因となるため厳禁です。
さらに、市販のコーティング剤は誰でも扱いやすいように調整されているため、プロ用のものと比較すると、性能や持続性には限界があります。

  • ・天候を選ぶ:曇りで風のない日を選びましょう。直射日光は厳禁です。

  • ・下地処理を徹底する:シャンプー洗車後、鉄粉除去粘土、水垢クリーナー、脱脂剤を使い、塗装面をクリーンな状態にしましょう。

  • ・少量ずつ、丁寧に:説明書をよく読み、一度に広範囲を施工せず、ドア1枚などパーツごとに作業を進めましょう。

  • ・拭き取りを確実に行う:複数の綺麗なマイクロファイバークロスを用意し、ムラがないか様々な角度から確認しながら丁寧に拭き取りましょう。

第5章:効果を最大限に!コーティング後の正しいメンテナンス術

高価なコーティングを施工しても、その後のメンテナンスを怠れば効果は半減してしまいます。正しいメンテナンスで、コーティングの性能を最大限に引き出し、長期間維持しましょう。

基本は「優しい手洗い洗車」

コーティング施工後の洗車は、以下の手順で行うのが理想です。

  1. たっぷりの水で予洗い:まず、ボディ全体のホコリや砂を強い水圧で洗い流します。これが傷を防ぐための最も重要な工程です。

  2. シャンプーを泡立てる:バケツでカーシャンプー(中性のもの)をよく泡立てます。

  3. 優しく洗う:たっぷりの泡をつけた柔らかいスポンジやムートンで、上から下へ、一方通行で優しく撫でるように洗います。円を描くように洗うと傷の原因になります。

  4. しっかりすすぐ:シャンプー成分が残らないよう、再びたっぷりの水で洗い流します。

  5. 素早く拭き上げる:吸水性の高いマイクロファイバークロスを使い、優しく押し当てるように水分を拭き取ります。ここでもゴシゴシ擦るのはNGです。

洗車でやってはいけないNG行動

  • ブラシ式の洗車機:高速で回転する硬いブラシは、コーティング被膜に細かい傷をつける原因になります。洗車機を利用する場合は、ノンブラシ(高圧洗浄)タイプを選びましょう。

  • 炎天下での洗車:ボディが熱い状態で洗車をすると、水分やシャンプーがすぐに乾き、シミの原因になります。

  • 研磨剤(コンパウンド)入りのシャンプーやワックスの使用:せっかくのコーティング被膜を削り取ってしまいます。

  • 汚れたタオルでの拭き上げ:タオルに付着した砂粒などで傷をつけてしまいます。常に綺麗なクロスを使いましょう。

雨染み(イオンデポジット)や水垢への対処法

雨や水道水が乾いてできる白いリング状のシミが「イオンデポジット」です。これを放置すると塗装を侵食する「ウォータースポット」に進行してしまいます。
軽度なものであれば、専用のメンテナンスクリーナーや酸性のケミカルで除去できます。しかし、無理に擦ると傷になるため、除去が難しい場合は速やかに施工店に相談しましょう。

定期的なメンテナンスの重要性

多くのプロ施工店では、1年に1回程度の定期メンテナンスを推奨しています。これは、コーティング被膜の上に付着した、通常の洗車では落とせない汚れ(ミネラル膜など)を専用のクリーナーで除去し、被膜の状態を整える作業です。これにより、コーティング本来の艶や水弾きが復活し、寿命を延ばすことができます。

第6章:ボディコーティングに関するよくある質問(Q&A)

Q1. 新車にコーティングは必要?いつやるのがベスト?

A1. はい、新車にこそコーティングを強くおすすめします。新車の塗装は最も傷や劣化がない完璧な状態です。この綺麗な状態を維持するために、納車後できるだけ早く、ダメージを受ける前にコーティングで保護するのが最も効果的です。納車後1ヶ月以内が理想的なタイミングと言えるでしょう。

Q2. 古い車(経年車)でもコーティングは効果がありますか?

A2. もちろんです。経年車の場合、プロによる丁寧な下地処理(磨き)によって、長年蓄積された小傷や水垢、くすみが除去され、新車時のような輝きを取り戻すことができます。その美しい状態をコーティングで保護することで、見違えるようにリフレッシュされ、その後の維持も楽になります。

Q3. 施工にかかる時間はどのくらいですか?

A3. 車種や車の状態、コーティングの種類によって大きく異なりますが、プロに依頼する場合、新車で1泊2日~2泊3日、経年車で2泊3日~4泊5日が一般的です。これは、丁寧な下地処理と、コーティング剤の塗布・乾燥・硬化に十分な時間が必要なためです。

Q4. コーティングをすれば傷はつかなくなりますか?

A4. いいえ、完全に傷がつかなくなるわけではありません。コーティングはあくまで塗装の身代わりになる薄い被膜です。未施工の状態に比べて洗車傷などは格段につきにくくなりますが、飛び石や鍵で引っ掻くような強い力には耐えられません。コーティングは「傷を軽減するもの」とご理解ください。

Q5. コーティングの上にワックスをかけても良いですか?

A5.基本的にはおすすめしません。ワックスの油分がコーティングの性能(特に防汚性や水弾き)を阻害したり、酸化したワックスが汚れを呼び寄せたりする原因になります。艶を加えたい場合は、コーティング施工車に対応したメンテナンス剤やトップコートを使用してください。

まとめ:ボディコーティングは愛車への最高の投資

今回は、車のボディコーティングについて、その基本から専門的な内容まで網羅的に解説してきました。

ボディコーティングは、単なる見栄えを良くするためのものではなく、

  • ・圧倒的な艶と輝きで、所有する喜びを高める
  • ・紫外線や酸性雨、汚れから塗装を守り、車の劣化を防ぐ
  • ・洗車の手間を大幅に軽減し、貴重な時間を生み出す
  • ・車の資産価値を維持し、将来の売却時に有利になる

といった多くのメリットをもたらす、愛車への最高の「投資」です。

様々な種類や選択肢がありますが、ご自身の駐車環境、車の色、予算、そして何より「愛車とどう付き合っていきたいか」を考えることが、最適なコーティングを選ぶための第一歩です。

DIYで挑戦するのも素晴らしい経験ですが、最高の仕上がりと長期的な安心を求めるのであれば、信頼できるプロフェッショナルに相談することをおすすめします。専門家は、あなたの愛車に最適なプランを提案し、その輝きを最大限に引き出してくれるはずです。

この記事が、あなたのカーライフをより豊かで輝かしいものにする一助となれば幸いです。正しい知識を身につけ、ぜひ愛車に最高の輝きと保護を与えてあげてください。

この記事を書いた人
雨宮
雨宮 航
  • 出身地
  • 埼玉県所沢市
  • 担当部署
  • リテール営業
  • 略 歴
  • 2019年にオートアベニューへ転職入社。
    「お客様に寄り添う」をモットーに、快適なカーライフの提供に邁進中。新車、中古車、車検などの整備についての最新情報を発信!お客様からの「ありがとう。」を糧に毎日を全力で駆け抜けています!
記事の監修者
伊藤
伊藤 理香
  • 出身地
  • 東京都西東京市
  • 役 職
  • 株式会社オートアベニュー 代表取締役社長
  • 略 歴
  • 1995年~1996年 オートアベニューでアルバイトをする
    1997年~2002年 夫の仕事の関係で5年間オーストラリアへ
    2002年4月~ 帰国後 株式会社オートアベニュー入社
    2005年 株式会社オートアベニュー 専務取締役 就任
    2008年 株式会社オートアベニュー 代表取締役社長 就任 今に至る

    車業界歴約30年。現在100年に一度の変革期と言われている車業界、EV化・自動運転・空飛ぶ車などに加え、車検法などの各種法律関係で多くの法改正が行われています。
    今まで学んだ多くの事や車業界界隈の様々な事をわかりやすく、皆様にお伝えいたします。